頭のてっぺんの短い髪の毛どうする?プロ直伝の対処法と根本改善策

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ふと鏡を見たとき、頭のてっぺんからぴんぴんと飛び出している短い髪の毛にがっかりした経験はありませんか?せっかくきれいにスタイリングしても、この「アホ毛」があるだけで、どこか疲れた印象や手入れが行き届いていないような残念な印象を与えてしまいます。

多くの人が悩むこの現象ですが、実は単なるダメージだけでなく、新しい髪の成長や頭皮環境、そしてドライヤーの使い方ひとつで劇的に改善できることをご存知でしょうか。この記事では、美容家電のエキスパートである私が、2025年現在の最新トレンドを踏まえた具体的なスタイリング術から、将来の美髪を育むための根本的なケア方法までを徹底解説します。

頭のてっぺんの短い髪の毛の対処法をマスターして、自信の持てる艶髪を手に入れましょう。

この記事のポイント

  • 短い髪の毛はドライヤーの温風と冷風を使い分けることで即座に抑えられる
  • 切れ毛か新しい成長毛かを見極めることで適切なケア方法が変わる
  • 外出先ではマスカラ型のスタイリング剤やコームへのスプレー塗布が有効
  • 頭皮の保湿と正しいシャンプー選びが将来のアホ毛を防ぐ鍵となる
目次

頭のてっぺんの短い髪の毛を今すぐ抑える!プロが教える対処法

  • ドライヤーの温風と冷風を使い分ける基本テクニック
  • スタイリング剤の選び方と「アホ毛」を自然に隠す塗り方
  • 外出先でも慌てない!マスカラ型スティックの活用術
  • 分け目を変えて目立たなくする視覚的トリック
  • 雨の日や湿気が多い日の特別なスタイリング対策

ドライヤーの温風と冷風を使い分ける基本テクニック

ドライヤーの温風と冷風を使い分ける基本テクニック

頭のてっぺんから飛び出す短い髪の毛を落ち着かせるための最強のツールは、実は高価なスタイリング剤ではなく、皆さんが毎日使っているドライヤーです。多くの人が「ただ濡れた髪を乾かすだけ」に使っていますが、ドライヤーの熱コントロール機能を正しく理解すれば、頑固な短い毛も魔法のように馴染ませることが可能です。

まず重要なのは、髪の形状記憶の鍵を握る「水素結合」という性質を理解することです。髪は濡れている状態で結合が切れ、乾く瞬間に再結合して形が決まります。そして、「熱が加わると柔らかくなり、冷めるときにその形が固定される」という特性を持っています。

具体的な手順を説明しましょう。まず、飛び出している短い髪の根元を水を入れたスプレーなどで軽く濡らします。乾いた状態のまま熱を当てても水素結合は動きにくいため、水分を含ませて一度リセットすることが必須です。

次に、ドライヤーのノズルを必ず装着し、風量を「弱」または「セットモード」に設定してください。風量が強すぎると、短い髪が舞い上がってしまい逆効果になります。ここからがプロの技ですが、風を当てる際は必ず「頭のてっぺんから毛先に向かって」、つまりキューティクルの流れに沿って上から下へ45度くらいの角度で当ててください。

手で軽く短い髪を周りの長い髪に押し付けるように押さえながら、温風を5秒ほど当てて熱を通します。

温風で髪を寝かしつけたら、すぐに手を離さず、ドライヤーを「冷風(クールショット)」に切り替えます。そのまま10秒ほど冷風を当て続けてください。この「冷やす」工程こそが、短い髪を周囲に馴染ませて固定するための最も重要なステップです。

温風で柔らかくした形を冷風で瞬時にロックすることで、湿気や動きに負けない強力なセットが可能になります。最近のハイスペックなドライヤーには「温冷リズムモード」などが搭載されていますが、手動で切り替えてもしっかり効果は出ます。

「温めて形を作り、冷やして固める」。この原則を守るだけで、仕上がりのツヤ感となめらかさが劇的に向上します。

スタイリング剤の選び方と「アホ毛」を自然に隠す塗り方

スタイリング剤の選び方と「アホ毛」を自然に隠す塗り方

ドライヤーでベースを整えた後、さらに完璧な仕上がりを目指すならスタイリング剤の出番ですが、ここでも選び方と使い方に大きな落とし穴があります。頭のてっぺんの短い髪を抑えたい一心で、セット力の強いハードワックスやジェルを指に取り、ベタッと直接塗ってしまうのは絶対にNGです。

重たいテクスチャーのものを根元付近につけすぎると、髪が束になって脂っぽく見えてしまったり(いわゆる「お風呂に入っていない人」のように見えてしまいます)、トップのふんわりとしたボリュームが失われてペタンコになってしまったりするからです。

清潔感が失われてしまっては、元も子もありません。

おすすめなのは、軽めのヘアバームやソフトタイプのワックス、あるいはキープ力のあるヘアスプレーです。しかし、これらを直接髪につけるのではなく、「間接的」につけるテクニックを使いましょう。

例えば、目の細かいコーム(櫛)や、使い終わってきれいに洗ったマスカラブラシ、あるいは新品の歯ブラシなどを用意します。これらの道具にヘアスプレーをシューッと吹きかけて湿らせるか、少量のワックスを馴染ませ、その道具で浮いている短い髪を周りの髪に馴染ませるように優しく撫でつけるのです。

この方法なら、スタイリング剤がごく薄く均一に塗布されるため、固まりすぎたりベタついたりすることなく、自然な見た目のままホールド力を発揮できます。

もしワックスやバームを指で使う場合は、米粒半分くらいの極少量を指に取り、手のひら全体ではなく、指先だけでしっかりと伸ばして透明になるまで温めます。そして、短い髪を「上から押さえつける」のではなく、周りの長い髪と一緒に指で挟んでなじませるようにするか、表面を指の腹でササッと撫でる程度に留めましょう。

2025年現在、多くのメーカーからアホ毛対策に特化した軽量なオイルやバームも発売されていますが、手持ちのアイテムでもこの「つけすぎない工夫」をするだけで、プロが仕上げたような自然なツヤとまとまりを手に入れることができます。

外出先でも慌てない!マスカラ型スティックの活用術

外出先でも慌てない!マスカラ型スティックの活用術

朝どれだけ完璧にセットしても、夕方になったり、風に吹かれたりすると、また頭のてっぺんから短い髪が元気よく飛び出してくることがあります。そんな外出先でのトラブルに備えて、ポーチに一本忍ばせておきたいのが「マスカラ型ヘアスタイリングスティック(アホ毛スティック)」です。

数年前から人気に火がつき、現在ではドラッグストアやバラエティショップの定番アイテムとなっていますが、このアイテムの利便性は美容家電のプロである私も高く評価しています。

手を汚さずにその場でサッと直せるため、現代の必須アイテムと言っても過言ではありません。

このアイテムの最大のメリットは、ピンポイントで修正ができる点です。一般的なまつ毛用マスカラよりもブラシ部分が大きく作られており、ひと塗りで広範囲の短い髪をキャッチできます。

使い方のコツは、ブラシを容器から出したら、一度ボトルの口で余分な液をしっかりとしごき落とすことです。液がたっぷりつきすぎていると、塗った部分だけ髪色が濃く濡れたように見えたり、パリパリに固まって不自然になったりするリスクがあるからです。

液量は「少し足りないかな?」と思うくらいがベストです。

マスカラ型スティックの効果的な使い方

  • 液量の調整: ボトルのフチで液を落とし、つけすぎを防ぐ。
  • 塗り方: 浮いている毛を寝かせたい方向に沿って、優しく撫でる。
  • 注意点: ブラシを頭皮に強く押し付けない(毛穴詰まり防止)。
  • 応用: 前髪の毛流れ調整や、耳周りの後れ毛処理にも使用可能。

塗る際は、ブラシを髪の表面に軽く触れさせ、浮いている毛を寝かせたい方向に向かって、優しく梳かすように動かします。このとき、ブラシを頭皮に押し付けないように注意してください。

頭皮に液がつくと毛穴詰まりの原因になる可能性があります。また、アホ毛対策だけでなく、前髪の毛流れを整えたり、耳周りの後れ毛をまとめたりするのにも使えるため、非常に汎用性が高いアイテムです。

最近では、トリートメント成分が配合されているものや、UVカット機能がついているもの、さらには金木犀やサボンのようなほのかな香りがついているものなど、機能性も進化しています。

自分の髪質やライフスタイルに合った一本を見つけておくと、いざという時に大きな安心感を得られるでしょう。

分け目を変えて目立たなくする視覚的トリック

分け目を変えて目立たなくする視覚的トリック

物理的に髪を抑えるのではなく、視覚的な錯覚を利用して短い髪を目立たなくさせる方法も非常に有効です。特に、いつも同じ場所で分け目を作っている人は要注意です。長期間同じ分け目を続けていると、その部分の頭皮だけが紫外線や外気の影響を強く受け、乾燥してダメージが蓄積しやすくなります。

その結果、髪が細くなったり切れ毛が増えたりして、余計に短い髪が目立つ悪循環に陥っているケースが少なくありません。同じ場所に負担がかかり続けることは、薄毛のリスクも高めます。

そこでおすすめなのが、「分け目をジグザグに変える」というテクニックです。コームの柄の先端(テール部分)や指先を使って、分け目を直線ではなく、細かくジグザグに線を描くように取り直してみてください。

こうすることで、根元の髪が互い違いに重なり合い、頭皮の地肌が隠れると同時にトップに自然なふんわりとしたボリュームが生まれます。短い髪が飛び出していても、ふんわりとした毛流れの中に紛れ込んでしまうため、直線的な分け目の時よりも圧倒的に目立ちにくくなるのです。

また、分け目の位置をほんの1cmだけ左右にずらすのも効果的です。普段と違う方向へ根元から髪を動かすことになるため、髪の根元の立ち上がりが良くなり、寝てしまっていた短い髪が他の髪に埋もれやすくなります。

この「分け目ずらし」は、頭皮への負担を分散させるという意味でも、長期的なヘアケアとして非常に推奨される方法です。最初は違和感があるかもしれませんが、お風呂上がりにドライヤーで乾かす段階から新しい分け目を意識して風を当てておくと、翌朝スムーズにスタイルが決まります。

毎日少しずつ分け目を変える習慣をつけることは、アホ毛対策だけでなく、白髪隠しやボリュームアップにもつながる、まさに一石三鳥のテクニックと言えるでしょう。

雨の日や湿気が多い日の特別なスタイリング対策

雨の日や湿気が多い日の特別なスタイリング対策

雨の日や湿度の高い梅雨時期などは、髪が水分を吸って膨張し、普段はおとなしい短い髪までもうねって主張し始めます。これは、髪の内部の水分バランスが崩れることが原因です。

健康な髪は適度な水分を保っていますが、ダメージを受けてキューティクルが剥がれた髪や、乾燥した髪は「親水性」が高まり、空気中の湿気を過剰に吸収してしまいます。その結果、水素結合が勝手に切断・再結合され、意図しない方向に髪が曲がってしまうのです。

このような日の対策は、通常のケアに加えて「湿気ブロック(耐湿性)」を意識する必要があります。

まず、ベースとなるシャンプーやトリートメントの段階で、保湿力の高いものを選び、髪内部の水分量を満たしておくことが重要です。髪の内側が水分で満たされていれば、スポンジが水を吸えなくなるのと同じ理屈で、外からの余分な湿気を吸い込みにくくなるからです。

そして、ドライヤーで乾かす前の「アウトバストリートメント(洗い流さないトリートメント)」は、必ずオイルタイプのものを選んでください。オイルは髪の表面を油膜でコーティングし、水分の出入りを防ぐバリアの役割を果たしてくれます。

特に短い髪が気になる頭のてっぺん表面には、手のひらに薄く伸ばしたオイルをごく薄く撫でるようにつけておきましょう。

仕上げには、湿気に強い「耐湿性」や「アンチフリッツ(縮れ防止)」を謳ったヘアスプレーを活用します。プロ仕様の製品や最近の市販品には、湿気によるスタイルの崩れを防ぐ特殊なポリマーが配合されているものが多くあります。

これを至近距離から噴射するのではなく、頭から20〜30cmほど離した位置から、霧を浴びるように全体に軽く吹きかけます。さらに、コームにスプレーをして表面を撫でるテクニックを併用すれば完璧です。

湿気の多い日は、一度崩れると外出先で直すのが難しいため、朝のスタイリングでいかに強力な水分バリアを作るかが勝負となります。

なぜ頭のてっぺんに短い髪ができる?原因を知って根本改善

  • 「切れ毛」と「新しい毛」の見分け方とそれぞれの対応
  • 頭皮の乾燥と毛穴詰まりが招く髪の乱れ
  • 紫外線とドライヤー熱によるダメージの蓄積を防ぐ
  • 生活習慣と食事が髪の成長サイクルに与える影響
  • 美容家電のプロが推奨するシャンプーとトリートメントの選び方

「切れ毛」と「新しい毛」の見分け方とそれぞれの対応

「切れ毛」と「新しい毛」の見分け方とそれぞれの対応

頭のてっぺんにある短い髪の毛は、すべてが「悪者」というわけではありません。実は、大きく分けて「切れ毛」というネガティブなものと、「新生毛(成長途中の新しい毛)」というポジティブなものの2種類が存在します。

これらを正しく見分け、それぞれに適した対応をすることが、根本解決への第一歩となります。見分け方は簡単で、短い髪の「毛先」をよく観察してみてください。洗面所の明るい場所で、虫眼鏡やスマホのカメラの拡大鏡機能を使うとわかりやすいでしょう。

もし、毛先が筆のように自然に先細りになって尖っているなら、それは「新生毛」です。つまり、これから長く太く育っていく赤ちゃんの髪の毛です。これは正常なヘアサイクル(生え変わり)の証拠であり、健康な頭皮であることの証明でもあります。

この場合、絶対に抜いたり切ったりしてはいけません。抜いてしまうと、次に生えてくる毛もまた短い状態からスタートするため、いつまでたっても短い毛がなくならないという無限ループに陥ります。

新生毛の場合は、先述したスタイリングテクニックで優しく寝かせながら、成長を見守るのが正解です。

一方、毛先がプツンと切断されていたり、白っぽく枝毛になっていたり、あるいはギザギザになっている場合は「切れ毛」です。これは、カラーやパーマの薬剤ダメージ、ドライヤーの熱、ブラッシングの摩擦などによって、髪が途中で耐えきれずに折れてしまった状態です。

切れ毛が多い場合は、髪の強度が低下しているサインですので、早急なダメージケアが必要です。サロントリートメントで内部補修を行ったり、日常のブラッシングを豚毛などの優しいブラシに変えたりして、これ以上髪が切れないように保護する必要があります。

まずは自分の短い髪がどちらのタイプなのかを知ることから始めましょう。

頭皮の乾燥と毛穴詰まりが招く髪の乱れ

頭皮の乾燥と毛穴詰まりが招く髪の乱れ

髪の毛そのものに目が行きがちですが、短い髪が頻発したり、変な方向に生えてしまったりする根本的な原因は、実は植物でいう土壌である「頭皮」にあることが多いです。特に頭のてっぺんは、体の中で最も太陽に近く、紫外線の影響を受けやすい場所であり、同時に重力によって皮膚が引っ張られ、血行不良になりやすい箇所でもあります。

頭皮環境が悪化すると、健康で素直な髪が育ちにくくなり、うねりのある髪や、すぐに抜けてしまう弱い髪が生えてくる原因となります。

頭皮の「乾燥」は、アホ毛を悪化させる最大の敵の一つです。頭皮が乾燥すると、皮膚のバリア機能が低下し、防御反応として過剰な皮脂分泌を招いたり、逆にカサカサになってフケや炎症を起こしたりします。

乾燥して硬くなった土壌で育つ作物が弱々しいのと同様、乾燥した頭皮からは潤いのないパサパサした髪しか生えてきません。また、シャンプーの洗い残しや酸化した皮脂による「毛穴詰まり」も深刻です。

毛穴が詰まっていると、髪の出口が歪んでしまい、生えてくる髪が最初からうねったり、縮れたりしてしまいます。これが、直毛の人でも表面に縮れ毛が出てくる一因です。

対策としては、頭皮専用のローションや美容液を使って、顔のスキンケアと同じように頭皮も保湿ケアを行うことが重要です。お風呂上がり、ドライヤーで乾かす前に頭皮にローションを塗布し、指の腹で軽くマッサージをして血行を促進しましょう。

2025年のヘアケアトレンドにおいても、スカルプケア(頭皮ケア)は最重要視されています。また、シャンプーの際は爪を立てずに指の腹で優しく洗い、すすぎには洗う時間の倍以上の時間をかけて、毛穴の汚れと洗剤を完全に落とし切る意識を持ってください。

健康で弾力のある青白い頭皮を取り戻すことが、結果として素直に伸びる美しい髪を育てる最短ルートとなります。

紫外線とドライヤー熱によるダメージの蓄積を防ぐ

紫外線とドライヤー熱によるダメージの蓄積を防ぐ

私たちは日常的に、想像以上のダメージを髪と頭皮に与えています。特に「紫外線」と「ドライヤーの熱」は、切れ毛を引き起こし、短い髪を増やす大きな外的要因です。髪はタンパク質でできていますが、紫外線を受けるとこのタンパク質が変性し、強度が脆くなります。

さらに、髪の表面を覆うキューティクルが剥がれやすくなり、内部の水分や栄養分が流出してスカスカの状態(多孔毛)になってしまいます。頭のてっぺんは一番日差しを浴びる場所なので、このダメージが最も顕著に現れ、短い切れ毛として表面化するのです。

外出時は帽子や日傘を使用するのはもちろん、髪用の日焼け止め(UVカットスプレー)を使用することを習慣にしましょう。顔や体には日焼け止めを塗るのに、髪は無防備という人があまりに多すぎます。

そして、毎日使うドライヤーも、使い方を誤れば髪を傷める凶器になります。早く乾かしたいからといって、高温の風を至近距離から一点集中で当て続けていませんか?髪の温度が100℃を超えると、タンパク変性(熱変性)という不可逆的なダメージが発生し、髪は硬く脆くなり、プチプチと切れやすくなってしまいます。

ドライヤー使用時のNG行動

  • 至近距離: 髪から10cm以内で当て続ける(理想は20cm以上離す)。
  • 一点集中: 同じ場所に2秒以上温風を当て続ける。
  • オーバードライ: 乾かしすぎ(水分量が低下しパサパサになる)。

美容家電のプロとしてアドバイスするなら、ドライヤーは髪から必ず15cm〜20cm離し、常に手首を振って風を分散させてください。また、最新のドライヤーには、髪の表面温度を検知して自動で温度を下げるセンシング機能や、60℃前後の低温でも大風量で速乾させる機能など、髪を熱ダメージから守る技術が搭載されているものが増えています。

もし、5年以上前の古いドライヤーを使っているなら、買い替えを検討するのも一つの有効な手段です。毎日の熱ダメージを軽減することは、数ヶ月後の切れ毛を劇的に減らすことに直結します。

生活習慣と食事が髪の成長サイクルに与える影響

生活習慣と食事が髪の成長サイクルに与える影響

外側からのケアも大切ですが、髪はあくまで「血液」から作られるものです。したがって、体内の栄養状態や生活習慣が乱れていると、いくら高価なシャンプーを使っても、丈夫で切れにくい髪は生えてきません。

短い髪、特に細くて弱い新生毛がすぐに抜けてしまったり、成長しきれずに切れてしまったりするのは、髪に十分な栄養が届いていないサインかもしれません。髪の主成分は「ケラチン」というタンパク質ですが、これを合成するためには、亜鉛やビタミン群などの微量栄養素が不可欠です。

過度なダイエットや偏食は、髪にとって致命的です。身体は生命維持に関わる臓器へ優先的に栄養を送るため、命に直接関わらない髪や爪への栄養供給は真っ先に後回しにされてしまうからです。

良質なタンパク質(肉、魚、卵、大豆製品)を中心に、亜鉛(牡蠣、レバー、ナッツ類)、ビタミン(緑黄色野菜)、そしてビオチンなどをバランスよく摂取することを心がけましょう。

特に亜鉛は現代人に不足しがちな栄養素であり、新しい細胞を作り出すために必須のミネラルなので、サプリメントなどを活用して意識的に摂る必要があります。

また、睡眠不足も髪の成長を妨げます。髪の成長ホルモンは、入眠後の深い睡眠中に最も多く分泌されます。夜更かしが続くと、毛母細胞の分裂活動が低下し、細く弱い髪しか作られなくなります。

さらに、ストレスは自律神経を乱して血管を収縮させ、頭皮への血流を悪化させます。頭皮が硬い人は慢性的なストレスや眼精疲労が溜まっている証拠かもしれません。規則正しい生活、バランスの取れた食事、そして質の高い睡眠。

これらは当たり前のことのように聞こえますが、これこそが「切れにくい強い髪」を作るための最も確実な土台なのです。内側からのケアは効果が出るまでに3ヶ月〜半年ほどかかりますが、確実に髪質を変えてくれます。

美容家電のプロが推奨するシャンプーとトリートメントの選び方

美容家電のプロが推奨するシャンプーとトリートメントの選び方

最後に、日々のケアの基本であるシャンプーとトリートメントの選び方について解説します。頭のてっぺんの短い髪に悩む方にとって、洗浄力の強すぎるシャンプーは避けるべきです。

市販の安価なシャンプーに多く含まれる「高級アルコール系」の洗浄成分(ラウレス硫酸Naなど)は、汚れを落とす力は強いものの、必要な皮脂や髪の潤い成分まで洗い流してしまう傾向があります。

これにより乾燥と静電気が発生しやすくなり、軽い短い髪がふわふわと浮きやすくなってしまいます。

おすすめなのは、「アミノ酸系」または「ベタイン系」の洗浄成分をベースにしたシャンプーです。これらは髪や頭皮と同じ弱酸性で、タンパク質を守りながら優しく洗い上げることができます。

成分表示を見て、「ココイル〜」「ラウロイル〜」といった名称が最初の方に書かれているものがアミノ酸系です。洗浄力はマイルドですが、頭皮の乾燥を防ぎ、洗い上がりの髪にしっとりとした重さを残してくれるため、物理的にアホ毛が落ち着きやすくなります。

ドラッグストアでも「アミノ酸シャンプー」のコーナーが増えていますので、ぜひ裏面の成分表をチェックしてみてください。

毎日使うシャンプーを変えるだけで、翌朝のアホ毛の量が全然違う!と驚かれる方は多いですよ。洗浄力よりも保湿力を重視して選んでみてくださいね。

トリートメントに関しては、髪の内部を補修する「ケラチン」や「ヘマチン」、水分を保持する「セラミド」や「コラーゲン」などが配合されているものを選びましょう。ただし、トリートメントをつける際は、頭皮にはつけないように注意してください。

あくまで毛先から中間を中心になじませ、手に余ったごく少量を表面の短い髪に軽くつける程度で十分です。また、週に1〜2回のスペシャルケアとしてヘアマスクを取り入れるのも効果的です。

自分の髪質に合った「保湿」と「補修」ができるアイテムを選び抜き、毎日のバスタイムを美髪育成の時間に変えていきましょう。

総括:頭のてっぺんの短い髪は「熱の操り方」と「頭皮ケア」で美しく手懐ける

  • 短い髪の正体は、成長途中の「新生毛」か、ダメージによる「切れ毛」のどちらかである
  • ドライヤーの温風で形を整え、冷風で固定する一連の動作が最も即効性のある対処法だ
  • ノズルをつけて上から45度の角度で風を当てることが、キューティクルを整える鉄則である
  • スタイリング剤は直接つけるのではなく、コームやマスカラブラシで間接的につけると自然に仕上がる
  • 湿気の多い日は、オイルや耐湿性スプレーを使って髪に水分バリアを作ることが重要だ
  • 同じ分け目を続けると頭皮ダメージが蓄積するため、定期的にジグザグに分け目を変えるべきだ
  • 新生毛は抜くと再び短い状態で生えてくるため、絶対に抜かずに寝かせて育てる必要がある
  • 切れ毛の主な原因は、紫外線、ドライヤーの過剰な熱、摩擦などの物理的ダメージである
  • ドライヤーは髪から20cm離し、振りながら乾かすことで熱変性を防ぐことができる
  • 頭皮の乾燥は髪のうねりや弱さを招くため、頭皮用ローションでの保湿が効果的だ
  • シャンプーは洗浄力の優しいアミノ酸系を選び、必要な潤いを残して洗うことが望ましい
  • 髪の主成分であるタンパク質や亜鉛を食事で摂取し、内側から強い髪を作ることが根本解決になる
  • 睡眠不足やストレスは頭皮の血行を悪化させ、細く弱い髪の原因となるため改善が必要だ
  • 外出先での手直しには、手を汚さずに使えるマスカラ型ヘアスティックが必携アイテムである
  • 毎日の正しいケアの積み重ねが、数ヶ月後のアホ毛のない艶やかな髪を作り出す
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この記事を書いた人

家電好きなブロガー。
ドライヤーの機能や使い方を、みんなにわかりやすくお届けします。

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