ドライヤーが止まったりついたり！火災の危険も？原因と対処法

2025年10月26日

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毎日使うドライヤーが急に止まったりついたりすると、焦りますよね。「もう寿命？」「火事にならない？」そんな不安を抱えていませんか。この記事では、電源コードの内部断線や過熱防止機能など、ドライヤーが不安定になる危険な原因を徹底解説します。安全な対処法から修理と買い替えの判断基準、次のドライヤーを長持ちさせる秘訣まで、あなたの疑問をすべて解決。安心して使える毎日を取り戻しましょう。

ドライヤーが止まる危険な3大原因
火災を防ぐための今すぐできる安全対処法
修理か買い替えかの最適な判断基準
ドライヤーを安全に長持ちさせる秘訣

ドライヤーが止まったりついたり…それ危険なサインかも？考えられる3大原因

最も危険な原因「電源コードの内部断線」
安全装置が作動「過熱防止機能（サーモスタット）」
部品が限界「モーターや内部基盤の経年劣化」
安全の証明「PSEマーク」の重要性

最も危険な原因「電源コードの内部断線」

ドライヤーの電源が止まったりついたりする症状で、最も警戒すべき原因が「電源コードの内部断線」です。特に、コードの根元を動かすと症状が出たり消えたりする場合、内部で電線が切れかかっている「半断線」という非常に危険な状態の可能性があります。

多くの人がやりがちな、保管時にコードを本体にきつく巻きつける行為。これがコードの根元に大きな負担をかけ、内部の細い銅線を少しずつ傷つけ、断線を引き起こします。半断線状態のまま使用を続けると、切れた部分で火花（スパーク）が発生し、コードの被覆が溶けて発火するおそれがあります。実際に、ドライヤーのコードからの発火で火傷を負ったり、衣類やカーペットが焦げたりする事故は、消費者庁や国民生活センターなどの公的機関も繰り返し注意喚起している重大なトラブルです。

「たまに止まるだけだから大丈夫」という油断が、火災という最悪の事態を招きかねません。この症状は、単なる不便な故障ではなく、使用者の安全を脅かす重大な警告だと認識してください。もし心当たりがある場合は、直ちに使用を中止することが賢明です。

コードからの発火は重大事故に

ドライヤー使用中にコードの根元から火花が出て火傷を負った、という事故は実際に報告されています。電源のオンオフが不安定な状態は、内部で断線が進行しているサインかもしれません。絶対に軽視せず、即座に使用をやめてください。

安全装置が作動「過熱防止機能（サーモスタット）」

ドライヤーが長時間使用していると突然止まり、しばらく冷ますとまた使えるようになる。この場合、「過熱防止機能」が正常に作動している可能性が高いです。これは、ドライヤー内部の温度が異常に高くなった際に、火災や本体の故障を防ぐために自動で電源を遮断する安全装置（サーモスタット）の働きによるものです。

では、なぜ内部が過熱するのでしょうか。その最も一般的な原因は、吸込口や吹出口のホコリ詰まりです。ドライヤーは背面の吸込口から空気を取り込み、内部のヒーターで温めてから吹出口へ送り出します。この空気の通り道に髪の毛やホコリが溜まると、空気の流れが妨げられ、熱が内部にこもってしまいます。その結果、安全装置が危険を察知して動作するのです。

この機能が働くこと自体は、ドライヤーが安全に設計されている証拠です。しかし、頻繁に作動するということは、それだけ本体に負荷がかかっているということ。いわば、ドライヤーからの「お手入れしてください」というサインです。この警告を無視して使い続けると、モーターやヒーターの劣化を早め、結果的に製品寿命を縮めることにつながります。

過熱防止機能は、いわばドライヤーの「チェックランプ」のようなもの。点灯したら、まずは原因であるホコリ詰まりを取り除いてあげましょう。

部品が限界「モーターや内部基盤の経年劣化」

特に思い当たる原因がないのに電源が不安定になる場合、ドライヤー自体の寿命、つまり「経年劣化」が考えられます。ドライヤーは単純な構造に見えますが、高速で回転するモーターと高熱を発するヒーターを内蔵した、非常に負荷の高い電化製品です。

一般的に、ドライヤーの寿命は使用頻度にもよりますが3～4年、時間に換算すると約130～140時間が目安とされています。特に、心臓部であるモーターは消耗品であり、長年使用することでブラシが摩耗し、回転が不安定になります。これが、電源が入ったり切れたりする原因となるのです。また、内部の電子回路やスイッチ部品が劣化し、正常に動作しなくなることもあります。

寿命が近いドライヤーは、電源の不安定さ以外にも、「焦げ臭いニオイがする（ホコリの焦げ付きとは違う、機械的なニオイ）」「カラカラ、キーキーといった異音がする」「本体が異常に熱くなる」といったサインを発します。これらの症状は、内部で部品の破損やショートが起きる前兆である可能性も。購入から数年が経過し、このような症状が複数見られる場合は、安全のためにも買い替えを検討すべき時期と言えるでしょう。

買い替えを検討すべき5つのサイン

焦げ臭いニオイ：モーターが焼けている危険性
異音：内部部品の破損や外れの可能性
本体やコードの異常な発熱：安全装置の故障や断線のサイン
電源が頻繁に落ちる：コード断線やモーター異常の可能性
風がぬるい：ヒーター（電熱線）の故障

安全の証明「PSEマーク」の重要性

ドライヤーの安全性について考える上で、絶対に知っておきたいのが「PSEマーク」の存在です。これは「電気用品安全法」という日本の法律に基づき、国の定めた安全基準を満たしている電気製品に表示が義務付けられているマークです。

PSEマークには、ひし形と丸形の2種類があります。特にひし形のPSEマークは、構造や使用方法から特に高い安全性が求められる「特定電気用品」に付けられ、製造・輸入事業者が自主検査を行うだけでなく、国が登録した第三者機関による適合性検査もクリアしたことを示しています。つまり、このマークが付いている製品は、基本的な安全設計がなされていることの証明なのです。

現在、国内で正規に販売されているドライヤーには、必ずこのPSEマークが表示されています。しかし、インターネット通販の普及により、海外から安全基準を満たしていない安価な製品が流入しているケースも散見されます。また、リサイクルショップやフリマアプリなどで、PSEマーク制度が導入される以前の古い製品を入手することも可能ですが、これらは現在の安全基準を満たしていない可能性があります。もしお使いのドライヤーにPSEマークが見当たらない場合、それは安全性が保証されていない製品かもしれません。故障の有無にかかわらず、使用を中止し、マークのある製品に買い替えることを強く推奨します。

止まったりついたりするドライヤーの正しい対処法と買い替え判断

まずは安全確保！今すぐやるべき対処法
自分でできる唯一のメンテナンス「フィルター掃除」
修理？買い替え？専門家が教える判断基準
絶対にNG！自分でコードを修理する危険性
次のドライヤーを長持ちさせるための正しい使い方

まずは安全確保！今すぐやるべき対処法

ドライヤーの動作が不安定になったとき、慌ててコードを揺すったり、スイッチを何度もオンオフしたりするのは非常に危険です。まずは冷静になり、安全を最優先に行動してください。以下の手順を必ず守りましょう。

安全確保のための4ステップ

ただちに使用を中止する：まずはドライヤー本体の電源スイッチを「OFF」にしてください。
電源プラグをコンセントから抜く：最も重要なステップです。コードではなく、必ずプラグ本体を持ってコンセントから抜きましょう。これにより、感電やショートのリスクを遮断します。
本体とコードの状態を確認する：プラグを抜いた安全な状態で、コードの根元に裂け目や焦げ付きがないか、本体に変形や溶けた部分がないかを目視で確認します。異臭がしないかも確認してください。
本体を冷ます：特に長時間使用した直後に止まった場合は、過熱が原因の可能性があります。メンテナンスや再使用のテストをする前に、少なくとも30分以上は放置し、本体が完全に冷めるのを待ちましょう。

これらの初期対応は、あなた自身とご家族を火災や感電といった事故から守るための基本です。特にコードに異常が見られた場合は、そのドライヤーは絶対にもう使用してはいけません。安全が確認できるまで、次のステップに進まないでください。

自分でできる唯一のメンテナンス「フィルター掃除」

ドライヤーの不調の原因が「過熱防止機能の作動」である場合、その多くはフィルターのホコリ詰まりを解消することで改善します。これは、専門的な知識がなくても安全に行える唯一のセルフメンテナンスです。定期的なお手入れは、故障予防にも繋がります。

掃除を行う前には、必ず電源プラグがコンセントから抜かれていること、そして本体が完全に冷めていることを確認してください。

手順はとても簡単です。まず、ドライヤーの背面にある空気の吸込口（フィルター部分）を確認します。多くのモデルでは、このフィルターカバーは回転させたり、爪を引っかけたりすることで簡単に取り外せます。カバーを外したら、メッシュ部分に付着したホコリや髪の毛を、使い古しの歯ブラシや綿棒、ティッシュなどを使って優しく取り除きましょう。掃除機で軽く吸い取るのも効果的です。細かい部分のホコリまで丁寧にかき出してください。また、風が出てくる吹出口にもホコリが溜まっていることがあるので、こちらも併せてチェックし、綺麗にしておきましょう。

掃除が終わったら、フィルターカバーを元通りに取り付けます。これでメンテナンスは完了です。この状態で再度電源を入れ、正常に動作するか確認してみてください。もしこれで問題なく使えるようになれば、原因はホコリ詰まりだったということです。

月に一度のフィルター掃除を習慣にするだけで、ドライヤーの寿命は大きく変わりますよ。ぜひ試してみてくださいね。

修理？買い替え？専門家が教える判断基準

フィルターを掃除しても症状が改善しない場合、あるいは明らかにコードや本体に異常がある場合、「修理に出すか、新しいものを買うか」という判断に迫られます。コストだけでなく、最も重要な「安全性」という観点から、最適な選択をするための基準を解説します。

まず、以下のチェックリストで、お使いのドライヤーの危険度を判断してみてください。

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表1: 故障サイン別・危険度と対処法チェックリスト
症状	考えられる原因	危険度	今すぐすべきこと
電源コードを動かすと止まったりついたりする	電源コードの内部断線	★★★★★ (極めて危険)	即使用中止。電源プラグを抜き、修理はせず買い替えを強く推奨。
本体やコードが異常に熱い	内部ショート、断線	★★★★★ (極めて危険)	即使用中止。電源プラグを抜き、絶対に再使用しない。
焦げ臭いニオイがする	内部のホコリ、またはモーターの焼付き	★★★★☆ (非常に危険)	即使用中止。電源プラグを抜き、モーター起因の場合は買い替え。
火花が見える	コード断線、または安全装置の作動	★★★★☆ (非常に危険)	即使用中止。電源プラグを抜き、原因が特定できない限り再使用は危険。
長時間使うと止まり、冷えるとまた使える	過熱防止機能の作動	★★☆☆☆ (要注意)	電源プラグを抜き、フィルターを清掃する。頻発するなら寿命のサイン。

危険度が★4つ以上の場合は、安全を最優先し、即座に買い替えを検討してください。次に、コスト面での比較を見てみましょう。

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表2: 修理 vs. 買い替えコスト比較の目安
	修理	買い替え
費用目安	・メーカー修理: 約8,000円～22,000円以上・専門業者: 約6,800円～	・普及価格帯モデル: 5,000円～15,000円・高機能モデル: 15,000円～
メリット	・慣れた製品を使い続けられる・買い替えより安く済む可能性がある	・安全性がリセットされる・新品のメーカー保証が付く・最新のヘアケア機能を使える
デメリット	・他の部品も劣化しており、すぐ別の故障が起きる可能性がある・修理に時間がかかる・根本的な安全性の不安は残る	・初期費用が高い・製品選びに時間がかかる
推奨される判断	購入後1年以内の保証期間中のみ推奨。	使用3年以上、または保証期間外でコード・モーターに異常がある場合。

結論として、保証期間を過ぎたドライヤー（特に3年以上使用）で、電源コードやモーターに起因すると思われる不具合が発生した場合は、修理ではなく買い替えが最も賢明な選択です。修理費用が新品の購入価格と大差ないケースも多く、何より古い製品を使い続けることによる潜在的なリスクを排除できません。買い替えは、単なる出費ではなく、日々の安全への投資と捉えましょう。

絶対にNG！自分でコードを修理する危険性

インターネット上には、断線したドライヤーの電源コードを自分で切断し、はんだ付けなどで修理する方法を紹介する情報が見受けられます。しかし、電気製品の知識がない素人がこれを行うのは絶対にやめてください。命に関わる危険な行為です。

電源コードの修理には、専門的な技術と知識が不可欠です。不完全な接続は、使用中に異常な熱を持ち、修理箇所から発火する原因になります。また、絶縁処理が不十分だと、漏電して感電するリスクも高まります。ドライヤーは消費電力が非常に大きい（1200W以上）ため、わずかな施工ミスが重大な事故に直結するのです。

さらに、一度分解・改造した製品は、メーカーの保証対象外となるのはもちろん、製品の安全性を証明するPSEマークも無効になります。万が一、改造したドライヤーが原因で火災が発生した場合、製造物責任法（PL法）による保護も受けられず、火災保険の適用にも影響が出る可能性があります。節約のつもりが、取り返しのつかない事態を招くことになりかねません。ドライヤーの電源コードは、安全に関わる最重要部品です。異常が見られた場合は、決して自分で修理しようとせず、専門家（メーカーや修理業者）に相談するか、安全に処分して新しい製品に買い替えるという選択肢しかありません。

自己修理は「安物買いの銭失い」以上のリスク

数千円の修理代を惜しんで自分で修理に挑戦した結果、火災や感電事故を起こしてしまっては元も子もありません。ドライヤーは安全第一。危険なDIYは絶対に避けましょう。

次のドライヤーを長持ちさせるための正しい使い方

新しいドライヤーに買い替えたら、今度こそ長く安全に使いたいものです。実は、日々のちょっとした心がけで、ドライヤーの寿命は大きく延ばすことができます。故障の主な原因である「コードの断線」と「内部の過熱」を防ぐ、正しい使い方をマスターしましょう。

ドライヤー長持ちの4つの秘訣

コードは本体に巻き付けない：これが最も重要です。使用後は、コードの根元に負担がかからないように、ゆるく束ねるか、フックなどに掛けて保管しましょう。コードをきつくねじったり、引っ張ったりするのもNGです。
月1回のフィルター掃除：過熱を防ぎ、モーターへの負担を減らすために、吸込口のフィルター掃除を習慣にしましょう。月に一度、ホコリを取り除くだけで、風量低下や故障のリスクを大幅に低減できます。
使用後は「冷風」でクールダウン：温風を使い終わった後、すぐに電源を切るのではなく、30秒ほど冷風運転をしてください。これにより、内部に残った熱を逃がし、ヒーターやモーターの急激な温度変化による劣化を防ぎます。
湿気の少ない場所で保管する：ドライヤーは精密な電気製品です。湿気が多い浴室や洗面所に置きっぱなしにすると、内部の金属部品が錆びたり、モーターが劣化したりする原因になります。なるべく湿気の少ない場所で保管しましょう。

これらの習慣は、どれも難しいことではありません。しかし、実践するかどうかで、3年後、4年後のドライヤーの状態は大きく変わってきます。大切な髪をケアする道具だからこそ、ドライヤー自体も大切に扱い、安全で快適なヘアケアを続けましょう。