「一度ブリーチをしたけれど、色落ちして金髪になってしまった。次はこのベースを活かしてどんな色にできるのだろう?」とお悩みではありませんか。実は、1回のブリーチ履歴がある髪は、通常のカラー剤だけでは表現できない「透明感」や「鮮やかさ」を手に入れる絶好のチャンスです。
しかし、ベースの明るさ(アンダーコート)を正しく理解せずに色を選ぶと、思ったような発色にならなかったり、すぐに色落ちしてしまったりすることも少なくありません。
この記事では、美容家電のエキスパートであり美容ライターの私が、1度ブリーチした髪(ワンブリーチ毛)で実現可能な「おすすめカラー」を系統別に徹底解説します。さらに、せっかく入れた美しいカラーを少しでも長く楽しむために不可欠な、ドライヤーを駆使した最新のヘアケア技術についても詳しくご紹介します。
次のサロン予約の前に、ぜひあなたの「なりたい色」を見つけてください。
この記事のポイント
- 1回のブリーチで到達できる明るさは「14〜15トーン」のオレンジ味が残る状態
- 赤みを消す「オリーブ・グレージュ」や、トレンドの「ピンク系」がワンブリーチには最適
- 色落ちを防ぐには、ドライヤーの「温度管理」と「風量」の使い分けが命
- 濡れたブリーチ毛は非常にデリケートなため、摩擦レスな乾燥方法が必須
1度ブリーチした髪に入る色とおすすめのカラーカタログ
- 1回ブリーチの明るさレベルは「14〜15トーン」のオレンジが目安
- 脱色後の赤み・オレンジみを消して透明感を出す「オリーブ・グレージュ」
- ブリーチ1回でもベースと馴染み発色が美しい「暖色系・ピンクブラウン」
- 色落ち過程の黄ばみを抑えてクリーミーに変化する「ラベンダー・パープル」
- 職場や学校でも浮かない深みのある「ダークトーン・透明感暗髪」
1回ブリーチの明るさレベルは「14〜15トーン」のオレンジが目安

日本人の髪質において、1回のブリーチで到達できる明るさは、一般的に「14〜15トーン」程度と言われています。これは、黒髪に含まれる赤褐色のメラニン色素が分解され、濃い茶色から赤茶色、そして明るいオレンジ色へと変化した段階です。
SNSなどでよく見かける「白っぽい金髪」や「ペールイエロー」は18トーン以上の明るさが必要であり、通常は2回以上のブリーチが不可欠となります。そのため、1度ブリーチした髪に次のカラーを入れる際は、この「残留しているオレンジ色素」をどう扱うかが、色選びの成功を左右する最大の鍵となります。
このベースの状態を無視して、例えば淡いパステルブルーやシルバーを入れようとすると、髪に残ったオレンジ色と薬剤の青色が混ざり合い、意図しない緑色(マット)にくすんでしまったり、茶色く濁ってしまったりする失敗が起こりやすくなります。
一方で、この14トーンという明るさは、通常のカラー剤(アルカリカラー)では出せない透明感を演出するには十分なポテンシャルを持っています。光に透かしたときの柔らかさや、色素の薄い外国人風のニュアンスを出すには絶好のベースといえます。
まずはご自身の髪が、黄色に近いのか、まだ赤みが強いオレンジなのかを自然光の下で確認し、担当の美容師さんと現在の「アンダーレベル」を共有することが重要です。無理に明るすぎる色を目指さず、このベースを活かした色味選定を行うことで、追加ブリーチによるダメージを回避しつつ、最大限のおしゃれを楽しむことができます。

脱色後の赤み・オレンジみを消して透明感を出す「オリーブ・グレージュ」


1度ブリーチした髪特有の「オレンジ味」や「赤み」が苦手という方に最もおすすめなのが、反対色(補色)を活用した寒色系カラー、特に「オリーブ」や「グレージュ」です。色彩学において、赤やオレンジの反対側に位置するのは緑(マット)や青(アッシュ)です。
これらの色味を濃いめに入れることで、ブリーチ特有のギラつきや赤みを打ち消し、無彩色に近い柔らかいベージュやグレー系の色味を作り出すことができます。これが、いわゆる「外国人風カラー」や「透明感カラー」と呼ばれるスタイルの正体であり、2025年も引き続き人気の高いオーダーです。
特に支持されているのが「ミルクティーグレージュ」や「オリーブベージュ」です。これらは、1回のブリーチベースでも十分に透明感を表現できます。完全に赤みを消し去るには本来2回以上のブリーチが理想的ですが、薬剤の調合によって、濃厚なグレーやブルーを被せることで、擬似的に赤みのない透け感カラーを実現することが可能です。
ただし、注意点としては、色落ちが比較的早い傾向にあることです。寒色系の色素は分子サイズの関係で髪の内部から流出しやすいため、染めた直後は暗め(ダークグレーなど)に見えるくらい濃く入れてもらうのがコツです。
そうすることで、1週間、2週間と時間が経つにつれて徐々に明るくなり、最終的には柔らかなミルクティー色へと変化していく「色落ちの過程」まで楽しむことができます。最初から明るいベージュを入れてしまうと、数日で元の金髪に戻ってしまうため、美容師さんには「色持ちを良くするために、仕上がりは少し濃いめで」とオーダーするのが賢明です。
ブリーチ1回でもベースと馴染み発色が美しい「暖色系・ピンクブラウン」


1度ブリーチした髪と最も相性が良く、失敗が少ないのが「暖色系」のカラーです。ピンク、オレンジ、レッド、カッパーといった色味は、もともとブリーチ後の髪に残っている「オレンジ色の色素」と同系色であるため、色が喧嘩することなく、非常に綺麗に発色します。
寒色系にする場合は「赤みを消す」という工程が必要ですが、暖色系の場合は「赤みを活かす」ことができるため、薬剤のパワーをそこまで強くしなくても鮮やかに染まり、髪への負担を比較的抑えることができるのも大きなメリットです。
例えば、「ピンクベージュ」や「チェリーレッド」、「カッパーブラウン」などは、1回のブリーチでも驚くほど高発色に仕上がります。また、暖色系の色素は寒色系に比べて髪の内部に定着しやすく、色持ちが良い傾向にあります。
さらに特筆すべきは「艶感」が出やすい点です。ブリーチによるパサつきやダメージを光の反射でカバーし、髪を健康的に見せる効果が期待できます。特に冬場の乾燥する時期や、髪の痛みが気になり始めた時期には、暖色系カラーを選ぶことでパサつきを目立たなくさせることができます。
最近のトレンドとしては、少し紫を混ぜた「ピンクラベンダー」や、深みのある「ワインレッド」など、大人っぽい深みのある暖色カラーが注目されています。もし、「ブリーチをしたけれど、すぐに色が抜けてキラキラしてしまうのが嫌だ」と感じているなら、一度暖色系にシフトしてみることを強くおすすめします。
肌の血色も良く見え、華やかな印象を与えることができます。
暖色系カラーのメリット
- ブリーチ1回でも発色が鮮やかで失敗しにくい
- 髪のパサつきを隠し、ツヤを出してくれる
- 寒色系に比べて色持ちが良く、長く楽しめる
色落ち過程の黄ばみを抑えてクリーミーに変化する「ラベンダー・パープル」


「次はどんな色にしよう?」と迷った時に、戦略的な選択肢として提案したいのが「ラベンダー」や「パープル(紫)」系のカラーです。紫色は、黄色(イエロー)の補色に当たります。
ブリーチをした髪は、時間が経つとどうしてもメラニン色素の影響で黄色っぽく変色してくる「黄ばみ」の問題に直面します。この黄ばみを最も効果的に打ち消してくれるのが紫色の色素です。
そのため、ラベンダー系のカラーを入れると、色が落ちていく過程で髪の黄ばみが抑えられ、非常に綺麗な「ホワイトブロンド」や「クリーミーベージュ」のような色味を経由して色落ちしていきます。
1回のブリーチだと、鮮やかな青紫にするのは難しい場合もありますが、「ラベンダーベージュ」や「ラベンダーグレージュ」といった、ベージュをベースにした紫カラーであれば十分に可能です。
染めたては少し落ち着いた上品な紫がかったブラウンに見え、日が経つにつれて紫が黄ばみを相殺しながら抜けていくため、色落ち後の「ヤンキーっぽい汚い金髪」になるのを防ぐことができます。
色落ちの過程を重視する方には、まさに救世主のようなカラーと言えるでしょう。また、ラベンダーカラーは光の当たり方によってピンクっぽく見えたり、アッシュっぽく見えたりと、ニュアンスの変化が豊かであることも魅力です。
黄色く褪色しやすい髪質の方や、次回以降のカラーチェンジを見据えてベースを綺麗に整えておきたいという方にとって、ラベンダー系は非常に賢い選択となります。
職場や学校でも浮かない深みのある「ダークトーン・透明感暗髪」


「ブリーチはしてしまったけれど、就職活動や職場の規定で暗くしなければならない」あるいは「明るい髪色に飽きてしまった」という場合、黒染めをするしかないと思っていませんか?実は、1度ブリーチをしたベースがあるからこそ実現できる「透明感のある暗髪(ダークトーン)」という選択肢があります。
これは、単なる黒髪戻しとは全く異なります。通常の黒髪は光を通しませんが、一度色素を抜いた髪に濃い染料を入れる「ダブルカラーの暗髪」は、室内では黒髪のように落ち着いて見えるものの、太陽光や強い照明の下では透き通るようなグレーやブルーのニュアンスが現れます。
例えば、「ダークグレージュ」や「ブルージュ(ブルーベージュ)」、「ネイビーブラック」などがこれに該当します。これらは6トーン〜8トーン程度の暗さですが、黒の色素(ブラック)を使わずに、濃い青やグレー、紫などを高濃度で詰め込むことで暗く見せています。
そのため、重たくのっぺりとした印象にならず、垢抜けた雰囲気を作ることができます。また、最大のメリットは「次のカラーチェンジへの影響が少ない」ことです。市販の黒染めや強力な白髪染めで黒くしてしまうと、色素が頑丈すぎて次のカラーが入らなくなってしまいますが、お洒落染めの染料で暗くした場合は、ある程度時間が経てば自然に抜けてくるため、再び明るいカラーを楽しむことが可能です。
ブリーチの履歴を無駄にせず、あえて暗くすることで、大人の余裕と洗練された透明感を手に入れる。これもまた、1度ブリーチした髪だからこそ楽しめる高度なテクニックの一つです。
次のカラーを最高に美しく保つための髪質管理とドライヤー術
- ブリーチ毛の色落ちを早める最大の原因は、実は日常の「熱ダメージ」
- 開いたキューティクルを整えてツヤを出す最新ドライヤー技術の選び方
- 髪の水分を守りながら乾かす「温冷リズムモード」と低温速乾の重要性
- アウトバストリートメントとドライヤーの併用で疑似キューティクルを作る
- 次のブリーチやカラーに備えるための酸化を防ぐドライヤー習慣
ブリーチ毛の色落ちを早める最大の原因は、実は日常の「熱ダメージ」


せっかく美容室で美しいカラーを入れても、1週間もしないうちに色が抜けてしまった経験はありませんか?シャンプーの洗浄力や紫外線も要因の一つですが、実は最も影響力が大きく、かつ見落とされがちなのが「ドライヤーやヘアアイロンによる熱ダメージ」です。
1度でもブリーチをした髪は、健康な髪に比べて内部のタンパク質が流出し、空洞化が進んでいます(多孔質毛)。また、髪表面を守るキューティクルも剥がれやすくなっているため、外部からの刺激に対して非常に無防備な状態です。
ここに過度な熱が加わると、カラー色素が熱によって酸化分解され、あっという間に退色してしまいます。
特に注意が必要なのが、お風呂上がりのドライヤーです。濡れた状態の髪は「水膨潤」といって柔らかく膨らんでおり、わずかな摩擦や熱でも深刻なダメージを受けます。一般的なドライヤーの温風は、吹き出し口付近で100℃〜120℃に達することもあり、これを至近距離でブリーチ毛に当て続けることは、カラー色素を破壊しているのと同じ行為です。
髪の温度が上昇しすぎると「タンパク変性(熱変性)」が起こり、髪が硬くなってゴワつき、ツヤが失われるだけでなく、色の定着場所そのものが破壊されてしまいます。これは生卵に熱を加えると固ゆで卵になり、二度と生卵には戻らない現象と同じです。
「カラーを長持ちさせたい」と願うなら、高価なカラーシャンプーを使う前に、まずは毎日のドライヤーの温度と当て方を見直すことが、最もコストパフォーマンスの高い投資となります。
絶対に避けるべきNG行為
- ドライヤーの吹き出し口を髪に接触させる(ゼロ距離ドライ)
- 1箇所の同じ場所に温風を当て続ける
- 濡れたまま自然乾燥させる(キューティクルが開きっぱなしになる)
開いたキューティクルを整えてツヤを出す最新ドライヤー技術の選び方


ブリーチ毛のケアにおいて、ドライヤーは単に「髪を乾かす道具」ではなく、「髪のコンディションを整える美容機器」として捉える必要があります。最新のドライヤー技術は目覚ましく進化しており、特に注目すべきは「温度制御機能(センシング技術)」と「大風量技術」です。
ブリーチ毛にとって理想的なドライヤーとは、髪の表面温度を60℃〜80℃前後に保ちながら、熱ではなく風の力(エアロダイナミクス)で素早く水分を飛ばせるモデルです。過剰な熱を与えずに大風量で乾かすことで、熱による色落ち(熱褪色)を最小限に抑えることができます。
また、マイナスイオンやナノイー、プラズマクラスターといったイオン技術も、ブリーチ毛には効果的です。ブリーチをした髪はマイナスの電気を帯びやすく、静電気が発生しやすい状態にありますが、高機能なドライヤーから放出されるイオンは、髪の水分バランスを整え、静電気を抑制してまとまりを良くする効果が期待できます。
さらに、一部の高級モデルに搭載されている「育成光線」や「遠赤外線」を利用した技術は、髪の内部の水分を振動させて内側から乾かすアプローチを取っており、表面の乾かしすぎ(オーバードライ)を防ぎながら、しっとりとした仕上がりを実現します。
ドライヤーを選ぶ際は、単にワット数(W数)が大きいだけでなく、「低温モード(スカルプモード等)があるか」「自動温度調節機能が付いているか」をスペック表で確認することが、美容家電のプロとしてのアドバイスです。
適切なツールを使うことで、ブリーチ特有のパサつきを抑え、サロン帰りのようなツヤを自宅でも再現することが可能になります。
髪の水分を守りながら乾かす「温冷リズムモード」と低温速乾の重要性


ブリーチ毛を乾かす際、絶対に実践していただきたいテクニックが「温風と冷風の交互切り替え」です。髪の主成分であるタンパク質は、熱を加えると柔らかくなり、冷やすと固まるという性質(熱可塑性)を持っています。
ずっと温風だけで乾かし続けると、髪が高温になりすぎてダメージを受けるだけでなく、キューティクルが開いたままの状態になり、内部の水分やカラー色素が蒸発しやすくなってしまいます。
そこで活躍するのが、多くの高機能ドライヤーに搭載されている「温冷リズムモード(メーカーによりビューティーモード等名称は異なります)」です。これは自動的に温風と冷風を交互に出してくれる機能で、髪の表面温度が高くなりすぎるのを防ぎながら、ツヤを出すのに最適な温度環境を作り出します。
もしお使いのドライヤーに自動モードがない場合は、手動でこまめに切り替えることでも同様の効果が得られます。全体が8割程度乾いた段階で、温風から冷風に切り替え、上から下へ、キューティクルの流れに沿って風を当てて仕上げます。
この「冷風による引き締め(クーリング)」を行うことで、キューティクルがしっかりと閉じ、髪表面が滑らかになって光を反射するようになります。これが「天使の輪」と呼ばれるツヤの正体です。
また、キューティクルが閉じることで、髪内部にカラー色素と水分を閉じ込める「フタ」の役割を果たし、色持ちが格段に向上します。1度ブリーチした髪は特に乾燥しやすいため、最後まで熱風で乾かしきらず、最後は必ず冷風でフィニッシュする。
このひと手間を習慣化するだけで、次のカラーまでの髪の美しさは劇的に変わります。
アウトバストリートメントとドライヤーの併用で疑似キューティクルを作る


ドライヤーの熱から髪を守り、さらにその熱を味方につけるためには、アウトバストリートメント(洗い流さないトリートメント)の併用が不可欠です。特にブリーチ毛には、ミルクタイプ(エマルジョン)とオイルタイプのダブル使いが推奨されます。
まず、タオルドライ後の濡れた髪に、水分補給と内部補修効果の高いミルクタイプを馴染ませます。これにより、ブリーチで失われたCMC(細胞膜複合体)やタンパク質の代わりとなる成分を補います。
その上から、熱保護成分(ヒートプロテクト成分)が含まれたオイルを重ね付けすることで、髪表面をコーティングし、ドライヤーの熱や摩擦から髪を守る「疑似キューティクル」を形成します。
近年では、「エルカラクトン(γ-ドコサラクトン)」や「メドウフォーム-δ-ラクトン」といった、ドライヤーの熱に反応して髪のアミノ基と結合し、補修効果を発揮する成分(ヒートアクティブ成分)を配合したトリートメントも増えています。これらは熱を加えることで初めて髪に定着し、シャンプーしても落ちにくい強固な保護膜を作ってくれます。つまり、ドライヤーを使うことがダメージにならず、逆にケアになるという画期的なメカニズムです。1度ブリーチした髪は油分を保持する力が弱いため、これらのアイテムで人工的に油分を補い、ドライヤーの熱を利用して定着させるプロセスが重要です。乾かす前のこのワンステップがあるかないかで、翌朝の髪のまとまりや、カラーの退色スピードに大きな差が生まれます。
注目すべき成分名
パッケージ裏の成分表で以下を探してみてください。
- γ-ドコサラクトン(エルカラクトン)
- メドウフォーム-δ-ラクトン
これらは「熱を味方にする」成分の代表格です。
次のブリーチやカラーに備えるための酸化を防ぐドライヤー習慣


ヘアカラーライフは、今回のカラーで終わりではありません。おそらく数ヶ月後には、また根元のリタッチや、新しい色へのカラーチェンジを考える時期が来るでしょう。その時、髪の状態が健康であればあるほど、次のカラーの成功率は上がります。
逆に、日々のドライヤーによる熱酸化で髪がボロボロになってしまうと、次回のブリーチに髪が耐えられず、断毛してしまったり、色が均一に入らなくなったりするリスクが高まります。
未来のヘアスタイルの選択肢を広げるためにも、日々の「酸化を防ぐドライヤー習慣」が重要です。
具体的には、「髪を濡れたまま放置しない」ことが鉄則です。濡れた髪は酸化しやすく、雑菌も繁殖しやすい状態です。お風呂から上がったら、スキンケアと同じくらいの優先度で、なるべく早く髪を乾かし始めてください。
そして、ドライヤーの風は「根元から毛先」に向かって、上から45度の角度で当てること。逆方向から当てるとキューティクルを無理やり剥がすことになり、深刻なダメージを与えます。
また、吸気口(フィルター)の掃除をこまめに行うことも忘れてはいけません。フィルターにホコリが溜まると、ドライヤー内部の温度が異常上昇したり、風量が低下したりして、結果的に髪への熱負担が増加します。
適切な道具メンテナンスと正しい使用法、これらを継続することは地味ですが、美しいブリーチカラーを維持するための最も確実な近道です。美容家電を正しく使いこなし、土台となる髪質を守ることで、1回ブリーチの髪でも、驚くほど美しい色を長く楽しむことができるようになります。
総括:1度ブリーチした髪の可能性を広げる、賢い色選びと熱ダメージ対策
この記事のまとめです。
- 1回のブリーチで到達できる明るさは、通常「14〜15トーン」のオレンジ味が残る状態である。
- 透明感を出したい場合は、赤みを消す補色である「オリーブ」や「グレージュ」が適している。
- 失敗を避けたいなら、ベースのオレンジ色と相性の良い「ピンク」や「暖色ブラウン」が推奨される。
- 色落ちの過程を楽しみたい場合、黄ばみを抑える「ラベンダー」や「パープル」系が有効である。
- 職場などで暗くする必要がある場合、「ダークグレージュ」などの透明感暗髪が次回のカラーに影響しにくい。
- ブリーチ毛の退色を早める最大の敵は、日々のドライヤーやアイロンによる「熱ダメージ」である。
- 濡れた髪は非常にデリケートであり、高温の風を至近距離で当てるとタンパク変性を起こす。
- ドライヤー選びでは、60℃〜80℃の低温で乾かせる機能や、自動温度調節機能があるモデルが良い。
- 温風と冷風を交互に当てることで、過剰な温度上昇を防ぎ、キューティクルを引き締めることができる。
- 仕上げに冷風を使うことで、髪にツヤ(天使の輪)が生まれ、色素と水分の流出を防ぐフタができる。
- 乾かす前には、ミルクとオイルのアウトバストリートメントを併用し、疑似キューティクルを作ることが必須。
- 熱に反応して補修する「エルカラクトン」等のヒートアクティブ成分配合トリートメントは、ブリーチ毛と相性が良い。
- 濡れたままの放置は酸化とダメージの進行を招くため、入浴後は直ちに乾かす習慣をつけるべきである。
- ドライヤーの風は必ず「根元から毛先」の方向へ当て、逆毛を立てるような乾かし方は避ける。
- 正しいドライヤー習慣を続けることが、次回のカラーやブリーチの成功率を高める土台となる。









